AI経営会議|五人の頭脳で、経営を考える。

「きいてよAI」には、どんな相談が来るのか― AIだけでは足りない。30年の経験と、AIの頭脳を組み合わせる

「きいてよAI」には、どんな相談が来るのか― AIだけでは足りない。30年の経験と、AIの頭脳を組み合わせる

2026年10月01日 20:03

これまで、AI経営会議について書いてきた。

第2回では、なぜ自分が「AI経営会議」という体制を選んだのか。

第3回では、AI経営会議がどうやって人と出会うのかを書いた。

その中で紹介したのが、**「きいてよAI」**だった。

今回は、もう少し具体的に、

「きいてよAIには、どんな相談が来るのか」

について書いてみたい。

ただ、ここで一つ、大事なことがある。

「AIに相談できるサービスです」

というだけでは、きいてよAIの本当の意味は伝わらない。

むしろ、自分が考えているのは、

「なぜ、AIに直接聞いても解決しないことがあるのか」

というところから始まっている。


「AIに聞いているのに、なんだか解決しない」

事業を始めたばかりの経営者。

あるいは、一人で会社を経営している経営者。

こういう人たちは、意外と相談相手がいない。

社員には言いにくい。

取引先にも言いにくい。

家族に話しても、経営のことまでは分からない。

だから、最近ではAIに相談する人も増えていると思う。

ChatGPTなどに、

「こういう事業を始めました」

「ホームページを作ったけれど問い合わせが来ません」

「新しいサービスを考えています」

「この価格で売れるでしょうか」

と聞く。

すると、AIはきちんと答えてくれる。

アイデアも出してくれる。

文章も作ってくれる。

市場についての一般的な考え方も教えてくれる。

それなのに、

「なんとなく、解決した感じがしない」

ということがある。

自分は、ここに一つの理由があると思っている。


AIは正しい。でも、それだけでは足りない

AIは、たくさんの情報を整理することができる。

複数の考え方を比較することもできる。

人間だけでは思いつかなかった視点を出してくれることもある。

自分自身も、毎日のようにAIを使っている。

だから、AIを否定しているわけではない。

むしろ、自分はAIをかなり信用している。

ただ、

AIがどれだけ賢くても、実際に事業を始め、経営を続けてきた人間の経験そのものを持っているわけではない。

ここは大きな違いだと思っている。


自分には、30年の事業経験がある

自分は、約30年間、事業を続けてきた。

その間には、うまくいったこともあった。

思うように進まなかったこともあった。

事業を変えたこともある。

大きな判断を間違えたこともある。

その都度、考え直し、立て直しながら、ここまで続けてきた。

事業を長く続けることは、決して簡単なことではない。

だからこそ、この30年の経験は、自分にとって大きな財産になっている。

成功した方法だけではない。

うまくいかなかったときに、どう考え直したのか。

どこを変えれば状況が動いたのか。

逆に、どんな判断をすると事業が苦しくなるのか。

そうしたことを、実際の経営の中で経験してきた。

そして、それは本を読んだり、一般論を知ったりするだけでは得られないものだと思っている。


だから、「きいてよAI」はAIだけではない

ここが、きいてよAIの一番大切なところだと思っている。

きいてよAIは、

AIに質問して、AIが答えるだけのサービスではない。

相談者から話を聞く。

その内容を整理する。

そして、自分自身の経験を土台にしながら、AI経営会議に持ち込む。

チャッピーから見たらどうなのか。

クロなら、どこを問題として見るのか。

ジェミなら、Googleや検索、データの面からどう考えるのか。

それぞれの視点を出す。

そして、最後に自分が全体を見て判断する。

つまり、

人間の経験 × AIの整理力 × 複数の視点

という形だ。


例えば「問い合わせが来ない」

これは、仮想的な相談だが、分かりやすいと思う。

「ホームページを作りました。

商品もあります。

アクセスも少しあります。

でも、問い合わせが来ません。

何が悪いのでしょうか?」

と相談されたとする。

AIにそのまま聞けば、

「ターゲットを明確にしましょう」

「CTAを改善しましょう」

「SEO対策をしましょう」

「コンテンツを増やしましょう」

といった答えが出てくるだろう。

どれも間違いではない。

でも、それだけでは、

「じゃあ、自分の場合は何をやればいいの?」

というところまで届かないことがある。

そこで、自分の経験が入る。

そもそも、その商品は本当に必要とされているのか。

誰に売りたいのか。

その価格で利益は残るのか。

問い合わせが来ないことが問題なのか、それとも問い合わせの前に「選ばれる理由」が伝わっていないことが問題なのか。

さらにAI経営会議で考える。

チャッピーなら、お客様から見た伝わり方を見る。

クロなら、商品設計や導線を見る。

ジェミなら、検索やデータを見る。

そうやって、一つの「問い合わせが来ない」という現象を、別々の角度から見ていく。


「新しいサービスを作りたい」という相談なら

もう一つ、仮想例を挙げてみたい。

「新しいサービスを作りたい。

今までの仕事とは違うことを始めたいけれど、何をやればいいか分からない」

という相談だ。

AIなら、いろいろな新規事業のアイデアを出せる。

市場規模やトレンドを調べることもできる。

それは、とても役に立つ。

でも、

「その人が本当に、それを続けられるのか」

という問題は別にある。

資金はあるのか。

その仕事を続けるための体制はあるのか。

これまで、どんな仕事をしてきたのか。

その人自身が何を得意としているのか。

そして、

「その事業をやった先に、本当に経営者が望んでいるものがあるのか」

ということまで考える必要がある。

ここには、経験からしか出てこない視点もある。


AIに聞くことと、AI経営会議に持ち込むことは違う

だから、自分は、

「AIに聞いてはいけない」

とは思っていない。

むしろ、どんどんAIに聞けばいいと思っている。

AIは、一人で考えるときの非常に強い相棒になる。

ただ、

AIに直接聞いても、答えを自分で判断できなければ、そこで止まってしまうことがある。

特に、経営を始めたばかりの人や、一人で悩んでいる経営者にとっては、ここが難しい。

正しい答えが欲しいというより、

「自分の場合、どう考えればいいのか」

を一緒に整理してほしい。

そういう場が必要なのではないか。

自分は、きいてよAIをそんな場所にしたいと思っている。


「答えをもらう場所」ではなく、「考えを整理する場所」

だから、きいてよAIでは、

「これが正解です」

と簡単に答えることを目的にはしていない。

相談者が話す。

自分が聞く。

AI経営会議で整理する。

いろいろな視点から考える。

必要なら、反対意見も出す。

そして、

「では、あなたはどうするのか」

を一緒に考える。

最後に決めるのは、相談者自身だ。

これは、AI経営会議の憲法にもつながっている。

第一条「お客様を主役とする」

そして、

第五条「最後の責任は人が持つ」

である。

AI経営会議が代わりに経営するわけではない。

相談者の人生や会社の責任を、AIが引き受けるわけでもない。

ただ、

一人で悩んでいる状態から、一緒に考えられる状態へ変える。

それが、このサービスの役割だと思っている。


30年の経験と、AIの力を組み合わせる

自分の30年の経験だけで答えを出そうとも思っていない。

人間の経験には、限界がある。

自分が経験していない業界もある。

知らない技術もある。

今まで存在しなかった問題もある。

だからAIを使う。

AIには、自分にはない知識や整理力がある。

そして、自分には、AIにはない経験がある。

だから、

どちらか一方ではなく、組み合わせる。

自分は、これがAI経営会議の意味だと思っている。

30年、事業を続けてきた経験。

そこに、AIの知識や整理力、複数の視点を加える。

それによって、一人では見えなかったものが見えてくる。


「きいてよAI」は、相談の入口

だから、「きいてよAI」は、単なるAI相談サービスとして作ったわけではない。

一人で悩んでいる経営者が、

「ちょっと、この話を聞いてもらえませんか」

と持ち込める入口だ。

まだ事業を始めたばかりでもいい。

何をすればいいか分からなくてもいい。

ホームページを作ったけれど問い合わせが来ない。

採用がうまくいかない。

新しいサービスを考えている。

今の事業を続けていいのか迷っている。

そんな段階でもいい。

きれいに整理された相談でなくてもいい。

むしろ、整理できていないから相談するのだと思う。


一人で悩まなくてもいい

自分自身、長く経営をしてきたからこそ分かる。

経営者は、孤独になる。

最後に決めるのは自分だからだ。

だからこそ、

「一人で決めること」と「一人で悩むこと」は違う。

これは、今の自分が大切にしている考え方だ。

最後に決めるのは、自分でもいい。

相談者自身でもいい。

でも、その前に誰かと考えてもいい。

AIに聞いてもいい。

人に聞いてもいい。

いろいろな視点を集めてもいい。

そして、自分なりの答えを出せばいい。


きいてよAIから、AI経営会議へ

第3回で、

「AI経営会議は、どうやって人と出会うのか」

を書いた。

その答えの一つが、きいてよAIだった。

でも、今回改めて考えてみると、

きいてよAIは単なる入口ではない。

「一人で悩んでいる経営者が、AI経営会議と出会う場所」

なのだと思う。

AIだけでは足りない。

人間だけでも足りない。

経験だけでも足りない。

情報だけでも足りない。

だから、それぞれを組み合わせる。

そして、最後は人が決める。


「一人で悩むか、五人の頭脳で考えるか。」

自分は、約30年間、事業を続けてきた。

その中で、成功も失敗も経験した。

そして、その都度考え、立て直しながら、ここまで続けてきた。

今は、その経験を自分の中だけに留めるのではなく、AIと組み合わせて、誰かの役に立てないかと思っている。

チャッピーがいる。

クロがいる。

ジェミがいる。

そして、自分がいる。

そこに相談者が加わる。

それが、AI経営会議だ。

「きいてよAI」は、その輪の中に入るための最初の一歩。

一人で悩んでいるなら、きれいな答えを持ってこなくてもいい。

まだ整理できていなくてもいい。

「ちょっと聞いてよ」

そこから始めればいい。

それが、「きいてよAI」なのだと思う。